いつもありがとうございます。伊豆高原中国茶・点心の店一茶一酒（いっさいっしゅ）でございます。
先週の日曜日に、当店で第一回中国茶ペアリング茶会を開催致しました。当店は昨年の10月に静岡市で行われた世界お茶まつりで、学術セミナーというプログラムに参加し、『中国茶と料理のペアリング』について、セミナーを開催致しました。専門家より高く評価を頂いて、中国茶ペアリング茶会は、中国茶ペアリング理論と実践編となる会食の組み合わせで構成されています。
当店の中国茶ペアリング茶会の特徴は、4つです。
①中国茶ペアリングのルールを独自の理論「× － ＋ ＝」でわかりやすく説明。
②茶会はレクチャーとその実践編となる会食の組み合わせで構成される。
③ペアリングするドリンクは、中国茶のみ使用、そして一切添加しない。
④最初の冷茶以外、ほかのお茶はこの場で皆様の目の前で淹れる。
会食のメニュー、ペアリング意図をよく理解して頂くために、最初はがっつり1時間とレクチャーをさせて頂きました。
レクチャーは、食べ物と飲み物の関係、中国茶ペアリングとは、当店は中国茶にスパイスやハーブを入れない理由、中国茶の基本分類＆中国茶ペアリングのメリット、美味しいと感じるメカニズム、そして、重点となる中国茶ペアリングのルールなどをご説明致しました、少々難しい内容で、皆さん興味を持って頂けるかと心配しましたが、とても良かった、わかりやすかった、とても勉強になったとの声をたくさん頂いて、安心しました。1時間、お疲れ様でした。
レクチャーの風景。
熱演するありす。
皆様熱心にメモを取っています。
レクチャーの後は、10分休憩を取りました。
茶会の日、お天気がとても良くて、当店敷地内にある中国庭園（紹興園）の蓮の花が綺麗に咲いていました、皆様は嬉しそうに蓮の花を観賞して頂きました。
久しぶりに海が見えて、２階から大島と利島まで見えました。
蜻蛉も来てくれました。
蓮の花は3本しかありませんが、今年は綺麗に盛大に咲いてくれました。
蓮の花を観賞した後、再スタートし、会食の説明に入りました。
今回は料理が6つとそれにペアリングする中国茶6種類です。其々料理とペアリングする中国茶の特徴を説明致しました。
お品書きです。
その後、お待ちかねの会食をスタート。
まず前菜４品と白毫銀針（白茶）との組み合わせです。
こちらは、中国茶ペアリングルールの同調（×）を応用しました、両方とも、うま味たっぷり、ほんのり甘い、繊細な存在です。
前菜４品：五目春巻き、国産若鶏の野菜巻き、ピータン豆腐、若鶏モモ肉のチャーシュー
ペアリングする中国茶：白毫銀針の冷茶
グラス：シャンパングラス
配膳。
参加者の皆様、吟味しながら、メモを取ったりしています。
次は点心３種類と桂花烏龍茶の組み合わせです。
こちらは、中国茶ペアリングルールの中和（－）と補完（＋）を応用しました。
阿里高山茶の渋味で焼売の油脂を中和し、すっきりさせてくれます。そして、ほんのりキンモクセイの甘い香りと阿里高山茶の特有な凛とした香りを足して、飽きてこない組み合わせになります。
点心三種：三鮮焼売、貝柱入り焼売、広東焼売、いつれも豚肉がベースで、海鮮やお野菜を入れて、うま味たっぷりです。
ペアリングするお茶：桂花烏龍茶。
グラス：山水耐熱グラス（当店販売品）
使用する茶器：蓋碗（景徳鎮）
中国茶の作法の披露、中国茶ペアリング茶会の特別なひと味になります。
皆様の目の前で計量カップで計量します。
次は、真鯛の中華蒸しと獅峰龍井（2023年明前茶）の組み合わせです。
こちらは、中国茶ペアリングルールの同調（×）を応用しました。
真鯛に核酸系のイノシン酸といううま味がたっぷり入っていて、獅峰龍井はアミノ酸系のテアニンといううま味が豊富です。
うま味の相乗効果で、うま味がぐっと増えて、とても素晴らしい組み合わせです。
真鯛の中華蒸し（ソースは醤油ベース）です、獅峰龍井の茶葉の天婦羅を載せています。
ペアリングするお茶：獅峰龍井、ストーリー性豊かの中国緑茶です。新芽しか使っていないので、うまみたっぷり、芳醇な味わい。
グラス：太平猴魁耐熱グラス
使用する茶器：蓋碗（景徳鎮）
次は、国産豚ヒレ肉の特製酢豚と蜜香東方美人の組み合わせです。
こちらは、中国茶ペアリングルールの同調（×）と補完（＋）を応用しました。
酢豚も、東方美人も、とても五味のバランスのいい存在で、同じニュアンスで合わせて、より風味豊かになります。
そして蜜香東方美人は、香りが高いお茶で、花のような蜜のような香りがします、それを料理に足して、より一層華やかになります。
国産豚ヒレ肉の特製酢豚、当店で人気な料理の1つです。
ペアリングするお茶：蜜香東方美人、台湾の銘茶です。
グラス：景徳鎮（紛彩、当店販売品）
使用する茶器：紫砂茶壺
華やかに上品に味わって頂いています。
次は、デザートです。
本日は2種類ご用意致しました。
まず、ベイクドチーズケーキと正山小種です。
こちらは、中国茶ペアリングルールの中和（－）と共有（＝）を応用しました。
ベークドチーズケーキは、甘味のあるデザートで、正山小種という紅茶の渋味、苦味で中和されます。そして、ベイクドチーズケーキのキャラメルのような香りは正山小種の燻製の香りと、同じ香り成分があって、ぴったり合います。正山小種は、紅茶のルーツと言われまして、個性の強い紅茶です、そのまま私でもそれほど好まないですが、ベイクドチーズケーキと合わせると絶品です、ぜひ皆様も試してみて下さい。
当店人気No.2 ベイクドチーズケーキ
ペアリングする中国茶：正山小種（ラプサンスーチョン）、紅茶のルーツ、ストーリーがたっぷり持っているお茶です。
グラス：ゴールド耐熱グラス、紅茶のルーツに相応しいゴージャスさです。
使用する茶器：ゴールド蓋碗、金箔がたくさん入っているゴージャスなものですが、重たくて、淹れるのに少し苦労します。
香りの確認です、松の枝の煙で燻製したお茶なので、独特な風味をもっています。
最後のデザートは、シンプルショートケーキで、ペアリングするお茶はロマンR³というハーブティーです。
こちらは、中国茶ペアリングルールの中和（－）と共有（＝）を応用しました。
ショートケーキは甘味が強くで、ロマンR³の酸味で中和されます。そして、ショートケーキのバニラのような甘い香りに、ロマンR³の薔薇の香とぴったり合います。ロマンR³は、Rose薔薇のつぼみ、薔薇の花、そしてローゼル（ハイビスカス）でブレンドしたお茶です、色は鮮やかなピンクで、とても綺麗です、そしてショートケーキにクリームでバラの花を載せて、こちらの組み合わせは今回ペアリング茶会の可愛い担当でもあります。
シンプルショートケーキ、可愛いクリームのばらが飾っています。ペアリングの効果を最大限に引き出すため、余計なものを一切入れていません。
ペアリングするお茶：ロマンR³、鮮やかなピンクに、薔薇の花が漂っています。
グラス：耐熱ワイングラス
使用する茶器：透明茶壺、色の変化が楽しめます。
このような感じで、一茶一酒第一回中国茶ペアリング茶会を開催致しました。「感動しました、本当に素晴らしい茶会です」との声をたくさん頂いて、心から感謝しております。
また開業前からお世話になっているカメラマンの鈴木さんから「お客様もみなさま楽しんでいらして、本当に素晴らしい茶会でした。お店もスタッフさんの雰囲気もとても良い流れを強く感じました。」と茶会終了後にご連絡を頂いて、本当に嬉しかったです。一茶一酒はまだスタートしたばかりの小さな店です、これからも一生懸命頑張りますので、これからもご応援・ご指導のほど、よろしくお願い致します。
最後に、集合写真を4枚、添付します。
今回飲用した中国茶茶葉の集合写真。
ペアリングするお茶の集合写真。
お料理の集合写真。
私たちの集合写真、このメンバーで一生懸命頑張っています、宜しくお願い致します。
最後に、2023年中国茶教室とお茶会のお知らせです。今年は全て満席になり、キャンセル待ちです。
次回第二回中国茶ペアリング茶会は11月の第三週の日曜日に開催する予定で、10分前到着をお願い致します。
来年の中国茶教室や茶会のスケジュールは12月初旬にアナウンスする予定で、詳細はHPやFBをご確認下さい。来年、毎月開催する無料中国茶体験教室以外、春節茶会は1回、中国茶ペアリング茶会は3回、個別テーマ（未定）の茶会を2回ほど、開催する予定です。またお知らせ致します。
皆様と共に、歩んできた日々を心から感謝しています。これからもよろしくお願い申し上げます。
2023年7月18日
一茶一酒
ありす
